• 文字サイズ
  • a
  • a
single posts and attachments

春一番


2020.02.03

令和2年2月号 

春一番

 春一番は長い冬が終わり春の到来を告げて初めて吹く南風であることから「もうすぐ春ですねえ恋をしてみませんか」キャンディーズのヒット曲を思い、心ウキウキするものを感じますが、その気分とは裏腹に古くから深刻な意味合いがありました。立春から春分の日の間にその年初めて吹く南風は通常日本海で低気圧が発達することによって太平洋側から日本海側に向けて生じる強い暖かい風であるため海難事故、山岳遭難、フェーン現象による雪崩、融雪洪水などをもたらすことが多く、日本海、玄界灘などの沿岸の船乗り漁民たちに古くから使われていた生活用語でした。江戸時代末期 長崎県の漁師が出漁中海難事故に遭い多くの犠牲者を出して以降この強い南風を広く春一番と呼ぶようになり、気象庁が昭和40年代になって基準を決めてから気象用語として使われるようになりました。こうした春一番の本来の意味を理解した上で春間近のこの時季、ヒット曲にあるいろいろの春を想いながら「ちょっと気取ってみませんか」の気分になっては如何でしょうか。(N)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

gototop 明日の稲津を築くまちづくり推進協議会